WLANシールドの仕様

WLANシールドの仕様を下記に示します。

仕様 IEEE802.11b準拠
2.4GHz帯無線LAN
技適認証取得済
セキュリティ WEP、WPA、WPA2(TKIP、AES)
入力電圧 DC3.3V
(絶対最大定格 3.8V)
I/F UART…TX/RX、組込制御端末とのシリアル接続
Pilot…WLANシールドが正常起動時にHigh出力
Reset…外部からLow入力でWLANシールドがリセット
WPS…無線LANルータとのWPS接続時、2秒以上外部からLow入力でWPSモードに移行
シリアル通信 ボーレート…9,600、14,400(デフォルト)、38,400、57,600bps
パリティ…なし
ストップ…1bit

WLANシールドはIEEE802.11bに対応する無線LANシールドです。WPSによる無線LANルータとの自動接続機能を有しています。セキュリティはWEP、WPA、WPA2(TKIP、AES)の各モードに自動で対応します(WPA2-AES、WPA2-TKIP、WPA、WEP、セキュリティなしの順)。

WLANシールドにはWPS用の端子を用意しており、この端子(WLANシールド上で3.3Vにプルアップされています)を2秒以上Lowに落とすことで、WLANシールドはWPSモードに移行します。WPSモードは2分で通常モードに復帰しますので、ユーザはこの間に無線LANルータとの接続設定を終了させる必要があります。

WPS端子を組込制御装置のGPIOと接続して、組込制御装置からWPSモードへの移行を制御することが可能です。但し、組込端末の電源投入時、組込制御装置の立ち上がり時間とWLANシールドの立ち上がり時間に差がある場合、不用意にWLANシールドがWPSモードに移行してしまう可能性があります(組込制御装置のWPS出力がLowの間にWLANシールドが起動終了してしまう)。その場合には、後述のReset端子を利用するなど、起動順序の調整を図ってください。

無線LANルータのWPSについては、無線LANルータの取扱説明書をご確認ください。尚、WLANシールドはWPS2には対応しておりませんので、ご注意ください。

組込制御装置との接続に使うシリアル通信の仕様は表の通りです。通信速度のデフォルトは14,400bpsですが変更することも可能です。但し、WLANシールドはシリアル通信の受信タイマを1秒に設定していますので、1秒を超えてデータを送信することはできません。

WLANシールドが正常に起動すると、PILOT端子がHighになります。組込端末側で必要に応じて利用してください(組込制御装置でWLANシールドの状態を確認したり、LEDを接続して動作状況を目視で確認する用途に利用できます)。尚、この端子は10mAまで流すことが可能ですので、トランジスタ等を使用せず、直接LEDをドライブすることができます。但し、必ず電流制限抵抗を使用するようにしてください。

WLANシールドのReset端子をLowに落とすことで、WLANシールドの電源をリセットすることが可能です。又、WLANシールド上にはリセットスイッチを用意してあり、押下することで同様にWLANシールドをリセットさせます。

これらの端子はCN1を介して組込制御装置と接続されます。コネクタ1のピンアサインを下記に示します。CN1はJ2及びJ3とパラレル接続されています。J2及びJ3は2.54mmピッチのスルーホールとなっているので、ピンヘッダをハンダ付けすればブレッドボードやユニバーサル基盤等を使って試作やプロトタイプの開発を簡単に行えます。尚、CN1はJST製S08B-XASS-1N-BNを使用しています。接続にはJST製XAP-08V-1をお使い下さい。

 

CN1 信号 ピンヘッダ CN1 信号 ピンヘッダ
pin1 3.3V J2-1 pin5 RX J3-1
pin2 Pilot J2-2 pin6 WPS J3-2
pin3 GND J2-3 pin7 Err J3-3
pin4 TX J2-4 pin8 Reset J3-4

J1はWLANシールドのF/W書込用の端子ですので、通常は何も接続しないください(誤った信号によりWLANシールドを破壊する可能性があります)。

*WLANシールドはDC3.3Vで動作します。Arduino等、電源電圧がDC5VのCPUと接続する際には、レベル変換を行って使用してください。特に、WLANシールドのRX(入力)側に5Vが加わるとWLANシールドが破壊される場合がありますので、ご注意ください。